スーパームーンとは

1年のうちで地球と月が最も近づき、見かけの大きさが最も大きくなる満月または新月をスーパームーンと呼んでいます。特に大きく明るく見える満月のスーパームーンは世界中で話題となります。スーパームーンは天文用語ではなく、俗称としてこう呼ばれています。

スーパームーンは、ほぼ毎年1回見ることができますが、月が地球に最も近づくタイミングと満月になるタイミングには差があるため、2つのタイミングが合う条件の良いスーパームーン(エクストラスーパームーン)はおよそ18年に1度しか見ることができません。

月の軌道
図:月の軌道

月は地球のまわりを楕円を描きながら回っています。このため、月と地球の距離は約35万〜41万キロメートルの間で近づいたり離れたりしています。最も近づく場所を近地点、最も離れた場所を遠地点と呼びます。近地点の時刻に最も近い満月(または新月)がスーパームーンと呼ばれます。

月の見かけの大きさ比べ
図:見かけの大きさ比べ

2011年のスーパームーンは、月が最も離れたときと比べ、満月の大きさが14%も大きく、明るさが30%も明るく見えました(アメリカ航空宇宙局発表)。

  • 2025年
  • 2024年
  • 2023年

2025年のスーパームーンは11月5日

2025年のスーパームーンは11月5日夜の満月で、2025年で最も地球に近づく満月となります。

満月になる時間は午後10時19分の予想で、地球と月の距離が約35.698万キロメートル(地心距離)となります。視直径が約33.5分となり、2025年で最も月が遠ざかる4月13日の満月と比べ約14%大きく見えます。月が近地点を通過するのが、満月を少し過ぎた6日午前7時46分頃(距離約35.683万Km)になると予想されています。

月が一晩中昇っており、スーパームーンの観察にはとても良い条件ですので、5日夜から6日未明の大きくなった月を眺めてみてはいかがですか?

天文用語ではありませんが、北アメリカの先住民の間では、11月の満月をビーバームーン(動物のビーバーが巣作りする月)と呼んで季節の目安にしていました。
月の呼び名にはいろいろありますね。

東京では、まだ明るい5日の午後4時頃に、東北の空におひつじ座と共に月齢14.5の月が昇ってきます。少しづつ高度を上げていき、満月となる午後10時19分頃には約70°の高さまで昇ります。その後は西の空に向かって徐々に高度を下げていきますが、一晩中スーパームーンを楽しむことができます。

この時期の夜空には、明るい土星木星が並び、冬の大三角と共に美しい姿を見せてくれます。

2024年のスーパームーンは10月17日

2024年のスーパームーンは10月17日夜の満月で、2024年で最も地球に近づく満月となります。

満月になる時間は午後8時26分の予想で、地球と月の距離が約35.737万キロメートル(地心距離)となります。視直径が約33.4分となり、2024年で最も月が遠ざかる2月24日の満月と比べ約14%大きく見えます。

月が一晩中昇っており、スーパームーンの観察にはとても良い条件ですので、17日夜の大きくなった月を眺めてみてはいかがですか?

天文用語ではありませんが、北アメリカの先住民の間では、10月の満月をハンターズムーン(狩猟月)と呼んで季節の目安にしていました。
月の呼び名にはいろいろありますね。

東京では17日午後5時前、東北の空にうお座と共に月齢14.6の月が昇ってきます。少しづつ高度を上げていき、満月となる午後8時26分頃には約40°の高さまで昇ります。その後も高度を上げていき、一晩中スーパームーンを楽しむことができます。

この時期の夜空には、明るい土星木星が並び、スーパームーンと共に美しい姿を見せてくれます。

2023年のスーパームーンは8月31日

2023年のスーパームーンは8月31日の満月で、8月30日夜から31日明け方にかけて見頃となります。2023年で最も地球に近づく満月となります。

満月になる時間は午前10時36分と日中となりますが、地球と月の距離が約35.734万Km(地心距離)、視直径が約32.9分となり、2023年で最も月が遠ざかる2月6日の満月と比べ約11%大きく見えます(実際には日中のため見る事ができません)。

月が近地点を通過するのが31日午前1時頃(距離約35.718万Km、視直径約33.8分)になるので、30日の夜から31日の朝にかけて、満月直前の月を眺めてみてはいかがですか?お天気によっては、満月を過ぎた31日夜でも大きな月を楽しむ事ができるでしょう。

天文用語ではありませんが、8月31日の満月はブルームーンとも呼ばれます。月が青く見えるわけではなく、1ヶ月の間に2回満月がある場合、2回目の満月をブルームーンと呼んでいます。他にも、北アメリカの先住民の間では、8月の満月をスタージョンムーン(スタージョンとはチョウザメのこと)と呼んで季節の目安にしていました。
月の呼び名にはいろいろありますね。

東京では30日午後6時、東南の空にみずがめ座と共に月齢14.0の月が昇ってきます。少しづつ高度を上げていきますが、最高で38°程までしか昇らず、低い空を移動していきます。近地点を通過する午前1時頃には南南西の空33.5°にあり、地球に最も近づきます。

31日の夜は午後6時30分過ぎに月齢15.2の月が昇ります。この頃の地球との距離は約35.77万Km、視直径約33.4分となり近地点通過時より少し小さくなりますが、まだまだ大きな月を楽しむ事ができるでしょう。

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