はくちょう座について
はくちょう座(白鳥座)は、天の川にそって翼を広げた白鳥の姿をした夏の星座です。
2世紀にプトレマイオスによりまとめられた「トレミーの48星座」の1つです。夏の夜空でひときわ目立つ星座で、白鳥の尾にあたる1等星のデネブをはじめ、くちばしにあたる二重星アルビレオなどの5つの明るい星が大きな十字の形を作っています。
はくちょう座は、南天の星座の1つみなみじゅうじ座(南十字)に対して、北十字と呼ばれることもあります。デネブは、わし座の1等星アルタイルとこと座の1等星ベガと共に夏の大三角を作る星の1つとなっています。
また、はくちょう座には、りゅう座との間に放射点を持つはくちょう座κ流星群があり、毎年、夏休み中の8月8日~8月25日頃に活発になります。
はくちょう座にまつわる神話
ギリシャ神話では、大神ゼウスが美しいスパルタの王妃レダを気に入り、ひそかに合いに行くために白鳥に姿を変えたという物語がはくちょう座の由来の1つと言われています。
はくちょう座の姿(見え方・星図)
はくちょう座はどんな形をしているのでしょうか。星空の中でどのように見えるのでしょうか。
イラストや星図を見ながら調べてみましょう。
星空パネルでは、星座を作る星や星座線、イラストなどをオン・オフしながら、はくちょう座の姿を楽しむ事ができます。
はくちょう座の見つけ方
はくちょう座の季節は夏、6月上旬から10月下旬にかけて見ることができます。夏至を過ぎた6月下旬の午前2時、7月下旬の午前0時、8月下旬の午後10時頃には天頂付近まで昇り、見つけやすくなります。
夏の夜空に、天の川に沿って広がる夏の大三角を目印として、東端の1等星がはくちょう座の尾にあたるα星デネブです。くちばしにあたるβ 星アルビレオと3つの明るい星を結んでできる十字の形が、大きく翼を広げた白鳥の姿を表しています。
他にも、おおぐま座の北斗七星の端にあるメラク(β星)とドゥーベ(α星)を結んだ線を南東に延ばした先にはくちょう座のデネブが見つかります。
※上の星図は20時正中時の星空を表しています。半月前の21時、1ヶ月前の22時、2ヶ月前の24時とほぼ同じ星空となります。
夏の大三角をガイドにした、はくちょう座の見つけ方、夏を代表する星座たちの見つけ方をご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。
はくちょう座 基本データデータの見方
和名 | はくちょう座(白鳥座)、十文字星 |
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学名 | Cygnus |
略符 | Cyg |
設定者 | プトレマイオス(トレミー) |
概略位置 | 赤経:20h30m0s 赤緯:+43° |
面積 | 803.983平方度(全天16位) |
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20時正中 | 9月23日ごろ |
正中高度 | 約N83° |
主な季節 | 夏 |
肉眼星数 | 約260個 |