オリオン座について
オリオン座は、ギリシャ神話の狩人オリオンの姿を表した冬の星座です。
2世紀にプトレマイオスによりまとめられた「トレミーの48星座」の1つです。オリオンのベルトにあたる三つ星が目印で、周囲を4つの明るい星が取り囲む形をした見つけやすい星座です。
オリオンの脇の下で赤く輝くα星ベテルギウスは、冬の大三角を作る1等星の1つで、足下で青白く輝くβ星リゲルと合わせて冬のダイヤモンドを作っています。ベテルギウスは赤色超巨星と呼ばれる恒星で、もうすぐ爆発して星の寿命を迎えると考えられています。
オリオン座は、M42オリオン大星雲をはじめとする数多くの星雲や星団があることでも知られています。また、有名なハレー彗星を母彗星とするオリオン座流星群があり、毎年、10月下旬に活発になります。
オリオン座にまつわる神話
ギリシャ神話では、どんな猛獣でもしとめることができた狩人オリオン(オーリーオーン)の波乱にとんだ物語が何通りも伝えられています。
海神ポセイドンの息子オリオンは、美しく力も強い狩人でした。
月と狩りの女神アルテミスと恋に落ち、幸せに暮らしていましたが、気性が荒く、いつも自分が一番強いと自慢していました。神々はこれに怒って、オリオンを殺すために1匹のサソリをつかわしました。サソリは猛毒のある針でオリオンの足をさし、さすがのオリオンもサソリの毒には勝てず死んでしまいました。
天に上げられたオリオン座は、サソリから逃げるようにさそり座と反対の空で輝いています。
オリオン座の姿(見え方・星図)
オリオン座はどんな形をしているのでしょうか。星空の中でどのように見えるのでしょうか。有名なM42オリオン大星雲はどの辺りに見えるのでしょうか。
イラストや星図を見ながら調べてみましょう。
星空パネルでは、星座を作る星や星座線、イラストなどをオン・オフしながら、オリオン座の姿を楽しむ事ができます。
オリオン座の見つけ方
オリオン座の季節は冬、11月中旬から3月下旬にかけて見ることができます。2月上旬の午後8時頃には南の空60°ほどの高さまで昇り、見ごろを迎えます。
南の空で天の川を囲むように輝く冬の大三角が目印で、西の頂点にあるのがオリオン座のα星ベテルギウスです。近くにはオリオンのベルトにあたる三つ星(δ星ミンタカ、ε星アルニラム、ζ星アルニタク)が輝き、もう一つの目印になっています。
※上の星図は20時正中時の星空を表しています。半月前の21時、1ヶ月前の22時、2ヶ月前の24時とほぼ同じ星空となります。
冬の大三角をガイドにした、冬を代表する星座たちの見つけ方をご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。
オリオン座 基本データデータの見方
和名 | オリオン座、鼓星 |
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学名 | Orion |
略符 | Ori |
設定者 | プトレマイオス(トレミー) |
概略位置 | 赤経:5h20m0s 赤緯:+3° |
面積 | 594.997平方度(全天26位) |
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20時正中 | 2月4日ごろ |
正中高度 | 約57° |
主な季節 | 冬 |
肉眼星数 | 約200個 |