2025年10月りゅう座流星群概要

ジャコビニ流星群としても知られる「10月りゅう座流星群」は、10月6日~10月10日にかけて活発になり、2025年10月9日午前4時頃(前後する場合があります)に極大を迎えると予測されています。満月過ぎの明るい月が昇っており、月明かりの影響が大きく、観測にはあまり良い条件とは言えません。放射点は北西の方角にあり、8日夜から9日深夜までは放射点の高度が高いので、9日午前1時頃まが観測のチャンスです。

13年周期で活動が活発になる傾向にありますが、2025年は大出現は予想されておらず、ゆっくりした流星が1時間に数個程度となるでしょう。

10月りゅう座流星群について

10月りゅう座流星群(ジャコビニ流星群)は、放射点りゅう座のβ星付近にある流星群です。
毎年、10月上旬に活発になり、10月8日~9日頃に極大となります(年により異なります)。しぶんぎ座流星群と同じく、以前は母天体のジャコビニ・ツィナー彗星にちなんでジャコビニ流星群と呼ばれていましたが、2009年に国際天文学連合 (IAU) により現在の名称に改められました。

10月りゅう座流星群は、およそ13年の周期で大出現をすることがありますが、現在は1時間に数個の流星が見られる程度になっています。1933年と1946年には大出現が観測されたものの、その後の周期での出現数は少なく、1985年(ZHR200〜300)、1998年(ZHR〜800)、2011年(ZHR300)にかけては活動が活発となり、多くの流星が観測されています。

基本データデータの見方

10月りゅう座流星群と放射点
図:10月りゅう座流星群と放射点
表:10月りゅう座流星群データ
和名10月りゅう座流星群
学名Draconids (009 DRA)
出現期間10月6日~10月10日(IMO)
極大日10月9日4時(2025年IMO)
放射点赤経:17h28m0s 赤緯:+54°
星座りゅう座
母天体ジャコビニ・ツィナー彗星 (21P/Giacobini-Zinner)
ZHR5
出現数1時間に5~10個
速さ遅い(21Km/秒)
  • 2025年
  • 2024年
  • 2023年

10月りゅう座流星群 2025年10月9日に極大

2025年の10月りゅう座流星群は、10月6日~10月10日にかけて活発になり、10月9日午前4時頃(前後する場合があります)に極大を迎えると予測されています。満月を過ぎた明るい月が一晩中昇っているため、月明かりの影響が大きく、観測にはあまり良い条件とは言えません。放射点は北の空に位置し、ほぼ一晩中見えていますが、極大の頃には地平線近くまで低くなります。

天頂出現数(ZHR)が5個と低いため、条件が良くても1時間に数個の流星が見られる程度です。しかし、ゆっくりとした流星が多いため、月明かりの影響を受けても見つけられるチャンスがあります。観測する際は、月を背にして広い範囲の空を眺めると、流星を見つけやすくなります。

東京では、10月8日の日没後午後5時過ぎには、放射点が北西の空60°ほどの高さに昇っており、その後、時間と共に低くなっていきます。その後しばらくして満月過ぎの月(月齢16前後)が昇り、月明かりが邪魔になります。放射点の高度が高い8日の夜から9日の深夜にかけて、観測のチャンスとなります。

10月りゅう座流星群 2024年10月8日に極大

2024年の10月りゅう座流星群は、10月6日~10月10日にかけて活発になり、10月8日午後10時頃(前後する場合があります)に極大を迎えると予測されています。極大が夜中で、月も午後8時頃には沈んでしまうため、月明かりの影響が無く観測には良い条件となります。北西の方角にある放射点は、極大の時刻には30°ほどの高さにありますが、その後どんどん低くなっていくため、月が沈んでから午前1時頃までが見頃となるでしょう。

東京では、10月8日の日没後午後6時頃には、放射点が北西の空高くに昇っており、その後、時間と共に低くなっていきます。新月過ぎの細い月(月齢5前後)が昇っていますが、午後8時頃には沈むため、9日午前1時頃までが観測のチャンスとなります。

10月りゅう座流星群 2023年10月9日に極大

10月りゅう座流星群は、10月6日~10月10日にかけて活発になり、10月9日午後4時頃(前後する場合があります)に極大を迎えると予測されています。極大の時刻が日中であり、夜半過ぎには下弦を過ぎた月(月齢25前後)が昇ってくるため、放射点の位置が高い夜半前までであれば、観測には良い条件となります。

東京では、10月9日の日没後午後6時頃には、放射点が北の空高くに昇っており、その後、時間と共に低くなっていきます。午後8時頃から月が昇る10日午前1時頃までが観測のチャンスとなります。月が昇ったあとは月明かりが邪魔になりますので、月を背にして北の空を眺めるのが良いでしょう。

10月りゅう座流星群 観測のポイント

速度が遅い流星が特長の10月りゅう座流星群ですが、流星は、放射点を中心に四方八方へ放射状に飛び出すように流れて見えるため、空全体を眺めるのがポイント。街灯などの光が邪魔にならない場所を選び、目を慣らすために暗い場所で15分ほど待ってから、広い範囲の空を見上げるようにしましょう。

木々に囲まれた山の上より、できるだけ空が大きく見渡せる開放的な場所で観測しましょう。月が出ている時は、月を背にして、暗い方の空を眺めるようにしましょう。

近年は流星の数も減ってきていますが、ゆっくりと流れる流星も多いので、願い事にチャレンジしてみてはいかがですか。

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