星座占いでもおなじみの黄道十二星座の1つ「しし座」は、3月〜4月下旬に見ごろとなる春の星座です。
春の大三角を作る星座の1つしし座について、基本的な特徴、歴史や神話、星座の姿や見つけ方を星図や星空パネルを使って分かりやすく解説します。まだ寒さが残る春の夜にしし座を探してみませんか?
なお、星座占いの獅子座(しし座)について詳しく知りたい方は、以下のページもご覧ください。
しし座について
しし座は、ギリシャ神話の人喰いライオンの姿を表した春の星座です。
プトレマイオスによりまとめられた「トレミーの48星座」の1つで、星座占いの誕生星座で知られる黄道十二星座の1つです。獅子の上半身を形作る「?」マークに似た「ししの大鎌」と呼ばれる星のならびが特長です。
獅子の胸元に輝くα星レグルス(全天に21ある1等星の1つ)は、ラテン語で「小さな王」という意味を持ち、獅子の心臓を象徴しているとされています。アラビア語で「ししの尾」という意味を持つβ星デネボラは、春の大三角を作る星の1つとしても知られています。
しし座には、ししの首のあたりに放射点を持つしし座流星群があり、毎年、11月中旬に活発になります。また、M65(渦巻銀河)、M66(渦巻銀河)をはじめとする数多くの銀河があり、天文愛好家にとっても魅力のある星座の1つになっています。
西洋占星術では、7/23~8/22生まれが獅子座になります。
しし座にまつわる神話
ギリシャ神話では、ネメアの森にすむ人喰いライオンと言われています。このライオンは人々を襲ったため、勇者ヘルクレス(ヘルクレス座)に退治されました。
ネメアの森の岩穴に、矢もはねかえす硬い皮と鉄のように強い爪と牙を持つ人食いライオン(獅子)がすんでいました。たくさんの勇者たちがライオンを退治しようとしましたが、うまく行かずに命を落としていました。
大神ゼウスと愛人の間に生まれたヘルクレスは、ゼウスの妻ヘラの企みによって自分の子供を殺してしまいました。この罪を償うため命じられた12の試練の最初の1つが、このライオンを退治することでした。
ヘルクレスは、こん棒でライオンに立ち向かいますが、鎧のような硬い皮にはばまれて、歯が立ちません。何とかライオンを押さえ込み、3日間の格闘の末、見事に退治することができました。試練を乗り越えたヘルクレスは、勇者の証としてライオンの爪ではいだ硬い皮を鎧として身にまとい、勝利を喜びました。
ヘラは、愛人の子供であるヘルクレスを憎んでいたので、戦いで死んでいったライオンを哀れみ、天に上げて星座にしたと言われています。
しし座の姿(見え方・星図)
しし座はどんな形をしているのでしょうか。星空の中でどのように見えるのでしょうか。
イラストや星図を見ながら調べてみましょう。
星空パネルでは、星座を作る星や星座線、イラストなどをオン・オフしながら、しし座の姿を楽しむ事ができます。
しし座の見つけ方
しし座の季節は春。2月下旬の午前0時、3月下旬の午後10時、4月下旬の午後8時頃には南の空70°ほどの高さまで昇り、見ごろとなります。
しし座探しの目印となる春の大曲線をたよりに、しし座の2等星デネボラを見つけましょう。さらに東へ目をやると1等星レグルスを頂点に「ししの大鎌」が見つかります。
黄道十二星座であるしし座は、黄道に沿って東におとめ座、西にかに座が並びます。
※上の星図は20時正中時の星空を表しています。半月前の21時、1ヶ月前の22時、2ヶ月前の24時とほぼ同じ星空となります。
春の大曲線や春の大三角、北斗七星をガイドにした、しし座の見つけ方、春を代表する星座たちの見つけ方をご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。
誕生日にしし座は見える?
星座占いの獅子座(しし座)の誕生日となる7月〜8月は、しし座は地球から見て太陽がある方向にあるため、空の中を太陽と一緒に移動します。このため、星座が昇っているのは昼間となるため基本的には見る事ができません。
しかし、誕生星座と実際の星座の位置がズレているため、日没後の1時間ほどは西の空低くにしし座を見つけることができます。
しし座 基本データデータの見方
和名 | しし座(獅子座)、樋掛け星 |
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学名 | Leo |
略符 | Leo |
設定者 | プトレマイオス(トレミー) |
概略位置 | 赤経:10h30m0s 赤緯:+15° |
面積 | 946.964平方度(全天12位) |
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20時正中 | 4月24日ごろ |
正中高度 | 約69° |
主な季節 | 春 |
肉眼星数 | 約120個 |