2025年ふたご座流星群概要
3大流星群の1つである「ふたご座流星群」は、12月4日〜17日にかけて活発となり、2025年12月14日午後5時頃(前後する場合があります)に極大を迎えると予測されています。極大の時刻には放射点がまだ地平線下にありますが、月明かりの影響が少なく観測には良い条件です。14日夜遅くから15日深夜が観測のチャンスとなります。
天頂付近から四方八方に降るように流れる流星が1時間に30〜40個ほど見られると予想されていますので、寒さ対策をしっかり行って流れ星を探してみましょう。
ふたご座流星群について
ふたご座流星群は、放射点がふたご座のα星カストル付近にある流星群です。
12月中旬に活発になり、12月14日頃に極大となります(年により異なります)。しぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群と並び3大流星群の1つにもなっています。
深夜に放射点が天頂付近まで高く昇るため、上から流星が降ってくるように見えるのも特長の1つとなっています。条件が良ければ1時間に40〜50個ほどの流星が見られる安定した流星群です。近年はペルセウス座流星群にせまる出現となる年もあり、注目されています。
基本データデータの見方
和名 | ふたご座流星群 |
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学名 | Geminids (004 GEM) |
出現期間 | 12月4日~12月17日(IMO) |
極大日 | 12月14日17時(2025年) |
放射点 | 赤経:7h28m0s 赤緯:+32° |
星座 | ふたご座 |
母天体 | 小惑星(3200)ファエトン (3200 Phaethon) |
ZHR | 150(2024年IMO) |
出現数 | 1時間に30個~ |
速さ | 中(35Km/秒) |
- 2025年
- 2024年
- 2023年
ふたご座流星群 2025年12月14日に極大
2025年のふたご座流星群は、12月4日から17日にかけて活発となり、12月14日午後5時頃(前後する場合があります)に極大を迎えると予測されています。極大の時刻には放射点がまだ昇っていませんが、月明かりの影響が無いため観測には良い条件となります。15日の午前2時過ぎには月が昇ってきますが、新月に向かう細い月のため、影響は限定的でしょう。
極大は過ぎてしまいますが、放射点が高くなる14日午後10時頃から月が昇る15日午前2時過ぎまでが観測のチャンスとなります。天頂出現数(ZHR)が150個と高く、条件が良ければ、天頂付近から四方八方にゆっくりと降るように流れる流星が、1時間に30〜40個ほど見られるかもしれません。
また、この時期には冬の大三角が夜空に輝き、さらに、明るい木星が放射点の近くに昇っています。流星観測の合間に、天体望遠鏡でこれらの天体も観察してみてはいかがでしょうか。
東京では、12月14日午後6時頃、極大から約1時間後に放射点が北東の空に昇り、その後次第に高度を上げていきます。月明かりが無いので、放射点が天頂付近まで昇る15日深夜まで好条件で観測することができます。午前2時12分に月齢24.8の細い月が昇りますが、月明かりの影響は限定的で、放射点が高い間は観測を続ける事ができるでしょう。
月が昇った後は、月を背にしてできるだけ空全体に目を向ける事が観測のポイントとなります。
ふたご座流星群 2024年12月14日に極大
2024年のふたご座流星群は、12月4日〜17日にかけて活発となり、12月14日午前10時頃(前後する場合があります)に極大を迎えると予測されています。極大が日中で、満月直前の月が一晩中昇っているため、月明かりの影響もあり、観測にはあまり良い条件とは言えません。
放射点が高く昇る14日深夜0時から明け方までが見頃となりますが、月明かりが邪魔になるので、月を背にしてできるだけ空全体に目を向ける事が観測のポイントとなります。
この頃、放射点の南には冬の大三角が、西にはおうし座の2本の角の間で明るく輝く木星(約マイナス2.8等級)が、東には赤い火星(約マイナス0.8等級)が輝いているので、賑やかな星空となっています。
東京では、12月13日の午後6時頃に放射点が北東の空に昇ります。この時すでに、満月前の明るい月(月齢12前後)が昇っていて、月明かりが邪魔になります。その後、放射点は次第に高度を上げ、14日午前2時過ぎに最も高く、天頂付近まで昇ります。放射点が高く昇っている14日午前1時〜4時頃まで、または月が沈む午前5時〜明け方までが観測のチャンスとなります。
ふたご座流星群 2023年12月15日に極大
ふたご座流星群は、12月4日〜17日にかけて活発となり、12月15日午前4時頃(前後する場合があります)に極大を迎えると予測されています。極大の時刻には、放射点は西の空60度ほどの高さにあり、さらに月明かりの影響がまったく無いため、観測にはとても良い条件となります。放射点も一晩中昇っているので、深夜には、天頂付近から四方八方に降るように流れる流星が、1時間に40〜50個(条件が良ければ70個)ほど見られるかもしれません。
東京では、12月14日の午後6時頃に放射点が北東の空に昇り、その後、放射点は次第に高度を上げ、15日午前2時過ぎに最も高く、天頂付近まで昇ります。月は午後5時半過ぎには沈んでしまうので、放射点が高くなる14日午後10時〜15日未明までが観測のチャンスとなります。
ふたご座流星群 観測のポイント
ふたご座流星群は、3大流星群の中では最も活動が安定していて見やすい流星群です。放射点が夕方から明け方まで一晩中昇っているので、長い時間にわたって観測することができます。流星自体には大きな特長はありませんが、午前2時頃には放射点が天頂付近まで高く昇るため、まるで流星が真上から降ってくるように見えるので、この時間帯での観測がオススメです。
流星は、放射点を中心に四方八方へ放射状に飛び出すように流れて見えるため、空全体を眺めるのがポイント。木々に囲まれた山の上より、できるだけ空が大きく見渡せる開放的な場所で観測しましょう。月が出ている時は、月を背にして、暗い方の空を眺めるようにしましょう。放射点の近くでは流星は速く短く、放射点から離れるほど長くなって見えます。